儚くて、強い "PERIOD FEATURES" -EX PIN TUCK KURTA-
このシャツは非常に個人的な一着。
半ば憧れに近い尊敬を抱いていた女性のバイヤーさんが買い付けていたものが原型だった。
とはいえ、レディースを立ち上げたばかりだったそのお店では女性のお客さんが多くなく、
芳しい結果にはならなかった。その中で、レディースコーナーで着れるものはないかと何度も試着して鏡の前に立っては、イメージ通りに行かない自分にがっかりしていた男が一人。
「ユニセックス」という言葉が聞き慣れたものになった昨今。
ただ、それでも女性向けのパターンを男性がそのまま着るのは、ウェストのシェイプやアームホール、ボタンの位置、総括して全体的な印象がどうしてもチグハグになってしまうことがほとんどだ。
「ステレオタイプな〜らしさ」を否定して自由を説くのが本懐だし、ファッションの力は確実にその手助けになるとは思うし、ジェンダーの話には配慮するタイプではある、という前置きをしながらではあるが、
やはり「男性的」「女性的」なそれぞれの良さを同じ服が引き出すというのはなかなか難しいからどうしてもうまく行かないことが多いから難しい。
元々レディース用のワンピースに近いクルタシャツを、着丈、身幅、アームホール、襟型などに手を加えさせてもらったもの。
メンズフォーマルウェアのド中心にあるタキシードシャツのようなイメージ。
本来下着であるシャツの胸元を、あくまで下着ではなく装飾として魅せるた目に生まれたディティール。
往時はボタンも宝石に変えていたらしいが、意図せずしてPERIOD FEATURESの不揃いなシェルボタンがそのように見えてくる。
襟は昨今ビジネスシーン以外ではなかなか見かけないワイドカラー。
新鮮で気に入っている。
サリーはサンスクリット語で「細長い布」を意味し、インドの女性と一部の男性貴族の身体を包んできた、カディと並ぶインドの誇りとも呼べる生地。
纏う人の個性を隠したり引き出したりする、薄さからくる儚さと、民藝的な力強さを感じさせるふわりとした生地
本来レディースとして作られたピンタッククルタワンピースを元に、
襟型やフィッティング、細かいディティールに手を加えた
-EX PIN TUCK KURTA-
「男性的」「女性的」などと色々宣いましたが、
初めから意識して作ったわけではなく、デザイナーの津村さんと話している中で自然とこの形になったもの。
自然に
美しさ、繊細さ、ディティールの強さ、民藝的なパワーを全て盛り込んだバランスの上に立つシャツになった。
結果的に出来上がったそれを、お客さんがどう着ようと、何と合わせようと、自由。
"PERIOD FEATURES" -EX PIN TUCK KURTA- Size 3,4 ¥52,800(Tax included) |
ただ、あなたの魅力や個性を引き出したり、隠したい何かを隠したり
してくれるシャツになってくれると思います。
菊池健斗
kiretto ーv
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