"MATES(マテス)" -EX HANDBOL- for kiretto 靴が好き
靴が好きだ。
例えば着込んだ白いTシャツにジーパンでも、靴が格好良ければ案外どうにかなる気がする。
逆にいうと、靴を間違えると一日中居心地が悪くて、そのせいで出先で靴を買ったことすらある。
どちらかというと、「男は革靴」みたいなマインドに引き摺られてここ数年はやっていたが、
少し小ダサいヴィンテージスニーカーも好きで昔から何足も履いては壊し、履いては壊しと繰り返してきた。
ただ、バランスの取り方というか、やはり古着のパンツやデニムには端正な革靴、
スラックスにはスニーカーみたいな合わせ方がずっと好きで、もうそればっかりになっている。
その上年間の半分くらいはデニムを履いているので、結局増えるのは革靴ばかり、スニーカーはMATESの白いTENISさえあればいいと思っていた。
そんな中で、MATESの代理店をやっているエディ・ブロケードの江田さんから「そんなに愛用してくれているなら」と二つ返事で引き受けていただいた今回の企画。
目指したのは「ボロボロのデニムに合わせたいスニーカー」
完全に主観だ。
もちろん、大抵のデニムには大抵のスニーカーを合わせても「問題はない」
ただ、デニムというワークパンツに対してスニーカーを合わせるのは、個人的には品というか、エレガンスというか、が足りない気がして、どうしても居心地が悪いことが多かった。
今回の一足はそんな「デニムや履き古したパンツに合わせたい」と思えるような一足。
本来ハンドボール用の形"HANDBOL"は、MATESが1960年初頭に開発し、70年代にはほぼ全ての競技者が足を通したというハンドボール用の一足。
それまでキャンバス製、ラバーソールのスニーカーが主流だったトレンドを一新し、天然ゴムのソールをアッパーに手作業で巻き付けて補強する仕様は激しい競技に耐える強度とグリップ力があったそうだ。
MATESの中でも、権威のあるクラシックな一足としてラインナップされているが、如何せん手間のかかる製法と、それによる価格もあって日本では基本的に流通しない形。
これだけでも、いたずらなコスト削減をせずに、丁寧な仕事をされた一足だということがわかるだろう。
最近のスニーカーには見ない少しシュッとしたトゥ
足型を考慮して内側にグッと振られたソールの形状
上質なカーフのアッパーと、手作業でつけられたガムカラーのソール。
見れば見るほど、ドレスシューズとそう大差ないんじゃないかと思える。
・フロント、サイド、ヒール部分に変更
・内張をレザーに変更
それだけ。
スエードの配置は某ジャーマントレーナーを参考にしたのだが、傷がついたり手に触れがちな部分にスエードが配置されているのは確かに合理的。
履きこんでもみすぼらしくならずに、むしろ美しくなっていくことを期待したけど、大正解だった。
内張も布地が破けてもう履けない、なんてことにならないような仕様に。
少しレトロな気もするけど、不思議と品のいい一足になったおかげで、
ボロボロのデニムにも、綺麗なトラウザーズにも合わせたい一足になりました。
端正で、作り込まれたスニーカーです。
これを履いて居心地が悪くなるようなことは、きっとないだろう。
毎日、どんな服の足元にいても、気分を上げてくれる一足になりました。
菊池健斗
kiretto ーv
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